こんにちは。

 今年岐阜の市内電車が消えたばかりなのに、また岐阜の灯火がひとつ消えようとしています。

新岐阜百貨店 閉鎖へ

新岐阜百貨店(本社岐阜市神田町、水野芳克社長)は、年内で店舗を閉鎖する。二十日開いた取締役会で決定した。同市内にあった三百貨店のうち、六年前には京都近鉄百貨店岐阜店(岐阜近鉄百貨店)が撤退。JR岐阜駅前では、再開発事業が本格化しているが、中核的な存在でもある名鉄岐阜駅ターミナルデパートの閉鎖は、市中心部の経済振興に大きな衝撃となる。

 岐阜でも田舎の人間にとって新岐阜百貨店に行くと言うと20〜30年前はあこがれの存在でした。
 田舎から見れば都会の真ん中(あくまでも田舎から見るとね。名古屋から見れば岐阜も田舎。東京から見れば名古屋も田舎)に鎮座し、名鉄本線も接続していますのでここからどこへでも行けるというと夢もふくらみました。
 小さい頃は年に1回くらい連れてきてもらい、5階にあったレストランでお子様ランチを食べ、屋上の遊園地でミニ新幹線に乗るのが楽しみでした。
 もうすこし年齢が進むと写真の屋上付近に「柵」らしきものが見えますが、実はこれは「モノレール」の残骸でして、昔は屋上の壁ぎりぎりを走るモノレールがありました。
 さすがに3〜4歳くらいはこのモノレールは怖くて乗れませんでしたが、小学生になるころには1回だけ乗りましたが、壁ぎりぎりにレールが設置されているため下を見るとすごく怖かった思い出があります。
 そんな新岐阜百貨店もこの年末で閉店を迎えます。
 もともと近くにJR東海道線が走っていて、名鉄がそれをまたぐという特殊な駅に作ったデパートでしたので土地が狭く、広げようにも広げれなかったと言う事情もあり、最近ここ10年で郊外に巨大ショッピングセンターが次々と出来、さらに名鉄電車で30分も乗れば名古屋駅から出なくても「JR名古屋高島屋」へ行けるなど、わざわざ品物の少ない新岐阜百貨店で買い物をするというこのは無くなってきました。
 時代の流れといえばそれまでですが、岐阜の街そのものが活気が無くなってきたのも事実です。
 今日の新聞には岐阜駅再開発の流れとして閉店は打撃だと言っていましたが、その再開発の中心とされている岐阜駅構内にある商業施設はお世辞にも「活気ある物」とは言えません。
 確かに近所に出来たマンション等は即日完売ということですが、線路を挟んだ向かい側には「金津園」という、東京で言えば「新宿歌舞伎町」のようないかがわしい街が広がっています。
 光と影ではありませんが、どうも岐阜は「影」ばかりが落ち込んできているのかもしれません。