こんにちは


 最近、青空文庫にて「平山千代子」の作品が公開され始めています。
 平山千代子?
 初めて聞く名前でした。
 生年は1925-12-16、没年は1944-08-02ですので18歳で亡くなっています。
 作品を読んでみましたが、戦前・戦時中の文章とは思えないほど、みずみずしいというか現代の女の子が書くような文章でした。
 

 さて、このような文章を遺し、18歳で亡くなった平山千代子とは何者だったのでしょう?
 早速ネットで検索しましたが、死因すら分かりませんでした。
 ただ、戦時中ということで空襲か何かで亡くなったのかという推測されている人もいました。


 さらに調べると


[rakuten:book:11321086:detail]


 という満20歳以下で亡くなり、ある一定の作品を遺した人物達に光をあてた本が見つかりました。
 早速発注して、まずは平山千代子の章を読みました。
 その中に書かれていた内容を簡単に紹介します。

運輸官僚の平山孝の長女として1925年12月16日東京に誕生。
日本女子大学付属高女在学中、勤労動員の過労から肋膜を冒され1942年発病。
1944年8月2日死亡(満18歳8ヶ月)
勤労奉仕に通った先の造幣局で風邪を引き、38.9度の熱を親にかくして無理をしたのが発病の原因だが、5年生の級長をしていたので休んだら申し訳ないと考えたのが、取り返しの付かない結果となったのだった。


 空襲では無く、戦時中の薬・食糧不足が病状を悪化させ死に至ったようです。
 唯一の作品集である「みの―美しいものになら」は、死後に発見された、生前に日記と一緒に書いていた随筆を、父の平山孝が自身の随筆集に載せた物が四季社の目にとまり、遺された文章を厳選し、死から10年後の1954年に出版されました。


 この事実を紹介している「夭折の天才群像」は、計18人の満20歳以下で亡くなった天才達の話が載っていますが、その中の10人が自ら命を絶ちました。
 ・・・なんだか読み始める前から背筋が寒くなりますが、なんとか読んでみたいと思います。