こんにちは


 赤福が製造年月日を偽造していたとのことで、販売がストップされました。
 ばんぺいくんは「おもち」が好きですので、赤福を含むこの手の「あんころもち」の疑念というか、不安材料は少々ショックです。
 ましてや、中部地方を代表する赤福がやっていたということは、この地方にとって、特に三重県への影響は甚大であると思います。
 

 赤福というと、今では岐阜でも駅などに行けば、気軽に買えますが、以前は買えませんでした。
 伊勢に近いところに行くと買えましたが、10年以上前までは、赤福というものは文字通りの「伊勢みやげ」でした。
 その理由は、赤福は「保存料無添加」ということもあり、当時の輸送技術では長時間の輸送に耐えられなかったのだと思います。
 さて、お題にある「御福餅」ですが、赤福餅は以前からテレビCMとかで存在を知っていましたし、おみやげで貰ったときもありましたので、「赤福はおいしいなぁ」と気軽に食べられればと思っていました。
 おそらくそういう声を反映したのか、しないのか、赤福が駅の売店や高速道路のSAにあたりまえのように並べられる前は、「あんころもち」といえば「御福餅」というブランドが幅をきかせていました。
 御福餅を販売しているのは「伊勢市」では無く「夫婦岩」で知られ「二見市」です。
 パッケージも、赤福と同じ赤を基調としたもので、中をあけても違いが分かりません。
 唯一の違いとも言えるのが、保存料を使ってあることです。
 これが、御福餅が輸送技術の乏しかった時代でも、遠方に運ぶことができたため、赤福のいわば代用品として土産物屋などでは重宝されたのでしょう。


 赤福は保存料無添加にこだわりましたので、輸送技術と高速化が発展した現在は、より遠方へ出荷できることになりました。
 当然、御福よりも「赤福」の方がネームバリューは格段に上ですので、営業もスムーズに行き、逆に欲しがる店も多かったでしょう。
 そうなると、大量生産せざるを得なくなり、当然のごとく「在庫」の問題が発生します。
 今回の製造年月日偽装のケースは、「赤福をより遠くの人に楽しんでもらう」ということから始まった大量生産&遠方輸送が、いつのまにか「在庫調整による利益確保」に変わってしまった点が残念でなりません。
 やはり「伊勢の名物 赤福餅」は「伊勢」のおみやげであったほうが良いのかもしれません。